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4・観念するには遅すぎた

 嵐山が誕生日なのに防衛任務を入れていた。  模範的勤務態度にそこまでしなくても、と思っていたけれど、勤務後に自分のところに強襲することが織り込み済みで今日の…

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3・いつか君が大人になったときに

 嗚呼、頭が痛い。片頭痛持ちでもないのに頭が痛い。自分のある意味部下である嵐山に告白されたのはつい三日前のことで。彼からの告白は思春期特有の身近にいる年上の異…

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2・奇石の作り方について

 広報イベントに戦闘員を参加させるとき、嵐山と柿崎に対して外部の人間からの評判があまりに良く、優先的に参加をお願いするようになった。二人とも人が好いので、毎回…

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1・一等星になる予感を見た

 ボーダーに入隊して、初めて行ったメディア対策室らしい仕事は、入隊募集のポスターを作成することだった。  まだメディア対策室として動き出す前、手が回ってないと…

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0・不変などないのだと

 の人生について考えると、ひどくつまらないものだと思う。  特に変わったところのない両親に育てられ、普通に小学校、中学校に通った。高校は親と教師と相談した結果…

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あとがき2.5

開いていただきありがとうございます。本当に言い訳まみれなので嫌悪感のある方はどうかお戻りくださいね。  今年(2022年)の4月に一度体調を崩しまして、その際…

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あとがき2

まずはこの度は「よるとさざなみ」をお手に取っていただきありがとうございました。 同人誌本文にあとがきを書くことも考えたのですが、おそらく長くなりすぎてそれでペ…

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春憂い

 桜の開花予想を二週間後に控えた三月十四日に三門第一高等学校の卒業式は執り行われた。二日前まで雨が降り、前日は曇り、当日はどうなることやら、と心配していた天気…

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じょうじょうたる海に浮け

 無機質さを感じずにはいられない本部基地内を徘徊すれば、すれ違うC級隊員たちはまるで幽霊を見ているかのような不躾な視線をに向けてきた。それにいつも通り気付かな…

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かそうのさざなみを飲んで

 ピッピッ、と規則的になる機械音が聴覚を刺激して、意識が引き上げられたような気持ちになる。上げるのも億劫になるほど重たい瞼をうっすらと押し上げれば、視界にはク…