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二宮/#shokupan_senshuken

「いっけな~い! 遅刻、遅刻」 「ついに頭沸いたか?」  朝食の準備をしている二宮の隣でそんなことを言っていると、鋭い言葉が投げつけられる。悪ふざけをしている…

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奈良坂/きのこたけのこせんそう(仮)

 好きなお菓子の話をするならば、それはもうきのこが山型になった某お菓子会社のチョコレート菓子がは好きだった。従姉妹の那須はアで始まってトで終わるチョコレート菓…

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太刀川/二十一グラムの輪廓

 太刀川との関係はよくわからない、と自分でも思う。あえて名前をつけるとすれば、クラスメイト。もしくはクラス委員長とクラス一の問題児。もしくはボーダー隊員と市民…

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諏訪/ハングアウト

 諏訪が初めてその女を認識したのは、大学構内にある数少ない喫煙所で定期的に顔を合わせる男の隣に立っていたときだ。男の腕に自分の腕を絡ませて、なまめかしく寄りか…

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佐鳥/キャンディポップはほろあまい

 その微笑みに意味などなかった。  佐鳥はただいつも通り三門市民であるイベントの参加者に微笑み、手を振っただけだ。アンチボーダーをなるべく生み出さないために、…

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笹森/恋を焙煎

※名前変換無しです  三門第一高校からボーダーの本部基地のちょうど中間あたりに位置している、チェーン展開されているコーヒーショップに行くのが、笹森の週に二度の…

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風間/フィルムノワール

 あの日、あのとき、あの場所。家族みんなでただショッピングモールに向かうために歩いていただけなのに、目の前によくわからないなにかが現れて、理解が及ぶ前に家族は…

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奥寺/なつのゆき

 バケツをひっくり返したような雨どころではない、所謂豪雨というレベルの雨が目の前には広がっていた。  折り畳み傘を持ってきてはいたものの、つい先日やってきてい…

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犬飼/ひとりで泣くにはここは寒い

「みらいちゃんはすごい」  それがの口癖だった。その言葉が何度も何度もの口から飛び出して、鳩原に向けられているのを犬飼は見ている。鳩原未来――今となっては口に…

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荒船/スプリングタイム・オブ・ブルー

 は朝から調子が悪かった。むしろ運が悪かったのは昨日の夜からなのかもしれない。昨日の下校中までは普通に動いていた自転車が、朝学校に向かおうと乗ったところで、タ…